2020年6月3日水曜日

シジュウカラ日記~おしまい~

その時は、突然やってきました。


今朝、朝7時前に起きて外を覗くと、

ん!?  スズメ!?

まず、スズメが悠々とシジュウカラの巣箱の屋根や足場に乗ったりしているのが目に入った。
それなのに、いつものようにシジュウカラの怒った声が無い?
しかも、餌運びに来る様子もなく、シーン…としている。
私が庭に出ても反応が無い(いつもはシャカシャカ怒るのに)。

…明らかに状況が変わっているのに気付きました。

それからしばらく、頭がグルグル追いつかない感じで、

何しろ、昨日の今日なので…
スズメに巣箱を乗っ取られたか?
そうだとしたら、巣箱の中の雛は!??

…父によると、朝5時過ぎ頃に目覚めて外の様子を見た際は、シジュウカラの親鳥は餌をあげたり、忙しくしていたとのこと。
その時やはりスズメもちょくちょく来ていて、庭は騒がしかったようだ。
しかし、その後眠くて寝てしまったと…
お父さ~ん…

もっと早くに起きなかった自分も悔しい…。

とにかく、もう一度庭に出てみた。
…シジュウカラの気配は無い。
巣箱の中は… 分からない。
雛って、親鳥が来ないと殆ど声を出さないよね…

巣箱のフタを思い切って開けたらどうか、とも思ったけれど、
既に、スズメがドッカリと自分の家にしている様子で、
しかも、「つがい」で仲良くしているらしい。
入り口は幾らかキツそうだけれど、何度も出入りをしているのも確認。

道を挟んだ向かい側は小高い丘(山)で、林になっている。
昨日眺めていたら、親鳥はそちらの林とこちらを何度も行き来していた。
鳥のさえずりが響く中にじっと耳を澄ますと、
雛鳥の鳴き声が聴こえた
いつも聴いていたから間違いないと思う。
そして、時々だが、シジュウカラの成鳥の鳴き声もしていた。

やっぱり雛は巣立ったんだね。
でも、全てが巣立ったのかどうか? それはもう分からない。
父は、もし、雛鳥がまだ巣箱に残っていたら、親鳥はほったらかしにはしないよ、と。
…本当にそう信じたいし、もし、そうでなくても、ここはもう自然に任せるべきか…
そう思い始めました。

忽然と姿を見せなくなったシジュウカラ。
ついつい、目は庭を見てしまう。

シジュウカラがうちの庭を選んでくれてから、うっとりと心を癒される毎日でした。
毎日眺めても、なんて美しい鳥だろうと見とれていました。
一生懸命巣作りをしたり、
夫婦で仲良く助け合いながら雛鳥に何十回も餌を運んだり、
こちらを見て怒ったり、
いくつもの鳴き声(言葉)を使い分けたり、
そんな表情豊かで、小さくて華憐なシジュウカラの姿と生き様に、ひたすら感動していました。

淋しいけれど、
家族共々立派に外の世界へと飛び立っていったことを心から願うばかりです。
ありがとう。
できたら、またどこかで会えたら良いな。


(…追って、写真や動画を少しずつ整理していきたいと思います。)